フェラーリ360スパイダーと488スパイダー

BONDSHOP TOKYO 板倉です

東京店のピットが綺麗になりました!

夏季休暇中に業者さんに頼んで綺麗に床を塗り直してもらいました。

実はゴールデンウィークにも床の塗り替えをしたんですが、塗装がはがれまくりまして、業者さんにやり直してもらいました。

床が白くきれいだと明るくなって作業もしやすいです!

で、連休明けの作業はと言いますと、フェラーリ360スパイダーと488スパイダーです。

最初は360スパイダーから。

内容はオーバーヒートの故障診断、修理になります。

ごく短時間でエンジンがオーバーヒートしてしまったとの事で、基本的な部分から見て行こうと思いますが、360はご存じのとおり後ろにエンジンがあります。

エンジンフードを開けても、大事な部分は見えないんですね~。

クーラントのリザーバータンクをのぞいてみると、水が全く入っていません。

ひとまず水道水を補充して、エンジンを掛けてみて、様子を見ます。

その間に見える範囲で水漏れの跡が無いか等々調べてみます。

しばらくアイドリングしましたが、水温に変化が見られません。

おかしいです、、、

と言う事で、基本的な部分でウォーターポンプ、サーモスタットを確認したいと思います。

エンジンルームから覗くと、一番奥側になります。

絶対に手が届きませんし、確認するにしても全く見えません。

フェラーリだからエンジン降ろして整備するのかな?なんて考えてしまうかもしれませんが、360は室内からある程度の部分はアクセスできます。

シートの後ろのカーペットをはがしますと、それっぽい蓋が見えてきます。

その蓋を外しますと。

あー、お馬さんが4頭いらっしゃいました。

だいぶエンジンルームっぽいですね、ベルトとかオルタネーターとかラジエターホースとか、でも決して整備しやすくはないです

今回の目的は水回りですから、ウォーターポンプ、サーモスタット、ウォーターホース等の確認をしていきます。

いやー見づらいですね。

一番手前の丸い物体がウォーターポンププーリーです。その奥の少し上にかろうじて見えるのがサーモスタットハウジング。

ウォーターポンプは交換歴があり、その後の走行距離も少ないので、おそらく問題ないと判断。見た目にも水漏れ等はありませんでした。

サーモスタットをのぞいてみますと、少し気になるところがありました。

すこーし水が漏れた跡があります。

エア抜きの跡なのか、ちょっと判断しにくいです。

ちなみに画像は一度外して再取付した際の物ですのでボルトが緩んでいます。

水をもう少し入れて、この状態でエンジンをアイドリングしてみます。が、特に問題が無さそうです。

と、思っていたら、サーモスタットハウジングの右側、ホースが取り付けられるあたりから、すこーしづつ水が漏れてきました。

これだ!と思い、どこから漏れているのか探します。

最初はホースを疑いました。バンドを少し緩め漏れの変化があるか、バンドの当たりを変えて漏れが止まるか等やってみましたが、変化なし。

もっとよく見ると、ホースでは無くハウジング自体から漏れているように見えます。

実はサーモスタットハウジングに亀裂が入っていました。見た目にはあまり解らないのですが、ほそーい亀裂で、水温が上がって水圧がかかるようになってくると漏れてくるみたいです。

これはハウジング交換です。早速交換と行きたい所でしたが、イタリア本国オーダーとなりまして、現在入荷待ち状態です。

入荷して作業しましたら、またこちらで書かせてもらうかもしれませんので、続きは少々お待ちください。

 

もう一台のスパイダー488スパイダーですがこちらはちょっとライトな作業です。

ライセンスランプをLEDに交換です。

が、488はそう簡単に交換させてくれません。

まず車をリフトアップしまして、アンダーカバーを取り外します。

マフラーやミッションが見えてきました。

バルブ交換は裏から手を入れて、作業をしないとできないんです。

基本的な構造は外からライトレンズを取り外して行えるはずなんですが、絶対にバンパー側に傷がつくのと、そう簡単に外れないので、急がば回れです。裏からバルブを外します。

ちなみに運よくライトレンズが外れても、日本の場合ナンバーが邪魔して外れません、、、

真下から覗いた図です。

真ん中にあるマフラーサイレンサーの左右の隙間から手を入れます。

腕の異常に太い人は無理ですね 笑

バルブは反時計回りにソケットを回せば外れます。

奥の方に赤いラインの入った線が見えますがそれがライセンスバルブの配線です。

LEDバルブに交換しまして、点灯を確認しましたが、案の定と言うか知ってましたが、メーターに警告灯が点灯します。

なぜこんな事になるかと簡単に言うと、LEDによって消費電力が少なくなってしまい、車両側がバルブの不良と判断してしまうので、警告灯が点灯してしまいます。

こんな時はワーニングキャンセラーを使って回避します。

キャンセラーによって、消費電力を適正化して、車両側は正常と判断するので警告灯は点灯しません。

取り付けるのは通常各々のバルブの配線に並列に接続します。しかし、上の写真のように配線ははるかかなた。

ハンダでキャンセラーを結線するのには少し難易度が高いです。

そこで、簡単に手に届くところにあります集中カプラーから、ライセンスバルブの配線を探します。

こちらのカプラーから、サーキットテスターを使用しまして、ライセンスの配線を見つけましたら、被覆をめくりまして、キャンセラーを取り付けます。

黄色に緑線がライセンスの配線でした。黒はアースです。

ちなみにバルブの直前で2本に分かれていますので、集中カプラーの部分には1本しかライセンスの配線はありません。

ここに2つ分のキャンセラーを接続します。

配線しましたら、目立たないようにテープで巻いて、固定します。

後は警告灯が点灯しないで、ライセンスランプが正常に点灯することを確認して作業終了です。

問題なく点灯しております!

 

では本日はこの辺で、板倉でしたー

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