NISSAN GT-R × HRE PERFORMANCE WHEELS

GT-Rという名の重み

GT-Rという車は日産のスポーツカーの歴史、ひいては日本の車の歴史の中でも特筆すべき存在である。

そのルーツは1969年に登場した日産「スカイラインGT-R」に遡る。

3代目 C10型スカイライン、通称「ハコスカ」にレーシングエンジンを搭載したのが始まりだ。

初代スカイラインGT-Rは、日本のツーリングカーレースで圧倒的な性能を誇りスポーツカーファンから絶大な支持を得た。

その後も、スカイラインGT-Rは多くの進化を遂げ、1990年代には「R32」「R33」「R34」として、世界中の自動車ファンの心を魅了した。

そして、2007年にR35型GT-R(通称35GT-R)はデビューを果たす。これまでの「スカイラインGT-R」から「スカイライン」の名を外し、「日産GT-R」として独立したシリーズとなった。

35GT-Rは、その先進的なテクノロジーと卓越した性能で、世界中のスーパーカーとも肩を並べる存在へと登り詰めたのだ。

車名の由来、山と空が織りなす稜線「スカイライン」を超えた様に。

そんな誰にとっても特別な存在であるGT-R、自分好みにカスタマイズするオーナーも少なくない。

しかしそこには「GT-R」という存在であるが故に「走りのイメージを崩してはならない」という暗黙の了解というべき固定観念が存在すると感じるのは筆者だけではないだろう。

そんな固定観念を、この35GTRのオーナーは打ち破った。

 

他人(ひと)がやらない事を

カスタマイズの方向性で「他人と違う事」、オンリーワンを目指すのは珍しくない。

しかし、言うのは簡単だが実際に行動に移すのは難しい。

他人がソレをやらない理由にもよるからだ。

自己満足でありながら「他者からどう見えるか?」の要素も無視出来ないカスタマイズの世界。

GT-Rという存在なら尚更だ。

答えは「妥協なくやり切る事」にあった。

 

HRE Vintage GT Series 555 GTMという選択

今回この35GT-Rの足元に選んだホイールはHRE Vintage GT Series 555 GTM

2023年に発表となったばかりの新作だ。

特徴はなんと言ってもそのデザインだろう。

80年代前後にレースでのブレーキ冷却の為、盛んに採用された「ターボファン」を彷彿とさせるようなディッシュデザイン、しかしその中央にはメッシュではなく5本スポークがデザインされている。

かなり奇抜なデザインだか、無名なメーカーや安価なホイールを取り扱うメーカーではなく40年以上の歴史があり、常にオーダーメイド鍛造ホイールの先頭を走り続けてきたHREがこのシリーズを作った事に意味がある。

モチーフこそ往年のターボファンホイールだがブレーキの冷却機能もなければ、レーシングホイールのように軽さを極めたシリーズでもない。

そこにあるのは世界トップクラスの品質と精度を誇るメーカーでありながらアメリカらしい自由な発想を持つHREの遊び心だ。

 

数種類あるVintage GT Seriesの中からこの5本スポークデザインを選んだのにも理由がある。

90年代、日産がグループAに投入し、開幕から終了までの4年間、全29戦をすべて優勝するという偉業を成し遂げた伝説の車「カルソニックスカイライン」の足元からインスピレーションを受けている。

実際にはメッシュやディッシュを履いた車両も存在したが、多くの車好きの印象に残っているのは白い5本スポークを履いた車両だろう。

この、一見するとインパクト勝負に見える奇抜な組み合わせだが、実はその裏には緻密に計算され、歴史や存在に敬意を払った選択というのが見えてくる。

 

 

拘りは細部まで

フィニッシュはスタンダードなBrushed Clear。

フィニッシュの自由度が極めて高いHREならオーナーが望むあらゆるフィニッシュに応える事が出来る。

様々なカラーは勿論、金属の質感を透かしたフィニッシュなんていうのも可能だ。

しかし今回はシックなマットブラックボディとデザインが目立つホイールな分、あえて色味は付けない事でバランスが取れている。

無機質な組み合わせが高性能なイメージをより一層引き立てる。

拘りはそれだけではない。

リヤタイヤはピレリのP ZERO355/25ZR21

このサイズにピンと来る人もいるだろう。

そう、このタイヤはランボルギーニ承認タイヤでアヴェンタドール のリヤに向けて作られたタイヤなのだ。

元々あらゆるシーンでパフォーマンスを発揮出来るよう開発された35GT-Rは専用のランフラット(285/35 ZR-20)を履いている。

交換する際も高性能が故に中途半端なタイヤを選ぶ訳にはいかないが、ランボルギーニ承認タイヤであれば申し分ないだろう。

そして285から大幅にサイズアップしているのにも関わらず、それを微塵も感じさせない履きこなしはそう簡単に出来る事ではない。

カスタマイズのパーツも多く存在する35GT-Rならワイドボディにして履かせる事も可能だろう。

しかしそれではこの355というサイズの意味も変わって来てしまう。

 

 

自らのスタイルを貫き通す姿勢

実はこの35GT-R、以前は別のホイールを履いていた。

勿論、現在のこのスタイルに辿り着く経験とスキルを持っている訳だから普通の選択はしていない。

それは鍛造ホイールメーカーADV.1というアメリカのセレブや著名人達が自身の高級車に挙って履かせる超高級ホイールだ。

自由なカスタマイズの国、アメリカでは稀に見かける組み合わせだが日本でGT-Rに履かせたという話は他に聞いた事がない。

フィニッシュは金属の質感が透けるリキッドスモーク

切削技術の高さを誇るように複雑に削り込まれたディスク部はまさにアルミニウムを使った芸術と言ったところだろう。

誰が見ても非の打ち所がないスタイル、しかし今回のスタイルに進む為に履き替える事になった。

その時、その時のスタイルはこの車にとってあくまで通過点でしかないのだ。

それと同時に今回のスタイルが思いつきの大胆なカスタマイズではなく、この車の進化の過程である事が理解できる。

緻密に計算され、積み上げられたカスタマイズは大多数の賛同が得られなかったとしても、感度の高い車好きのを唸らせる物であると改めて感じた。

この35GT-Rの進化はまだまだ止まりそうにない。

 

Ferrari F8 Spider × Mansory

SOFT KITとは思えないフォルム

まず一番に視線を奪われるであろう、ボンネットのダクトから聳え立つ一本のライン。
この特徴的なダクトがさらに個性的に、より攻撃的な仕上がりを魅せる。
フロントにはドライカーボン製のスポイラーが装着されているのだが、そのすべてが純正と同じく平織になっていて純正で使われているカーボンとの相性も良い。

しかしフロントはこれだけでは終わらない。
切れ長のヘッドライトがさらに鋭い眼光で見ているかのような印象で、フェラーリという力強い印象を最高まで引き上げ、この顔つきだけでも魅了されてしまい目を奪われる。
サイドスカートにはF8 Spiderのボディ形状のような流線的で綺麗なライン。加えて最後には大きめのフィンが横から見た姿を脳裏に焼き付けるとともに、しっかりと攻めたデザインでまとまりを魅せるのもMansoryだからこそ出来る美しさとかっこよさだ。

リアのカーボンフードはエンジンルームが見えるデザインとなっている。
普段ならスポーツカーとしてエンジンルームを見せる必要はないのだが、あえて見せにいくことで後ろからの単色のイメージがガラッと変わり、この車における一つの“魅せる”ポイントに変貌を遂げた。
さらに6つのダクトの形状がスパイダーの足のように見え、ネーミングとのシンクロが演出。

チューナーセッティングの中でも個性を出せる

もう1つ注目してほしいのが、今回のホイール。
まず知っておいてほしいのは、このホイールが届いた時には塗装されておらず自由にカラーリングを決めることができ、それを踏まえた上でカラーはボディの明るいイエローとは相反してグロスブラックで染め上げた。
ボディの色鮮やかな印象から、Mansoryの攻めたかっこよさが一体感を演出しているのだが、リムにイエローのラインを入れることでアクセントが付きFerrariらしさも残す。
フロントに21インチ、リアには22インチで大きめのホイールを履かせていて、ボディに付けられている切れのあるカーボンパーツに引けを取らないのだが、主張しすぎない上品さも兼ね備えている。


これぞFerrariの魅力

F8 Spiderの最高出力は720hp/8000rpm、最大トルクは78.5kgm/3250rpm
この数字を見るだけでも、驚きを隠せない。
そして軽量化もされており、同じスパイダーの名前を持つ488と比べても、
最高出力は+50hp、最大トルクは+1kgm、重量は-20kgされている。

今回MansoryのSOFT KITでのカスタムで外装のド派手さに注目したが、Ferrari F8 Spiderの魅力はもちろんそれだけではないことをわかってほしい。
素体のポテンシャルはやはりFerrariという名に相応しい車に仕上がっている。
システムも電子制御でホイールの空転を抑え、より効率的に加速する力を伝える「アダプティブ・パフォーマンス・ローンチ」やレッドラインの8000rpmまで一気に回しきる「ウォール・エフェクト」を搭載し、スポーツカーとしての威厳は譲ることはない。

PORSCHE 911 GT3RS Weissach Package × HRE PERFORMANCE WHEELS

PORSCHE 911 GT3RS

911カレラRS2.7から始まり、“RS”という二文字の重みというのはポルシェにとって特別なものである。
そしてこの“RS”から更なる高みに登る車が誕生した。
【PORSCHE 911 GT3RS Weissach Package】

2022年8月に予約が開始された新型“911 GT3RS”
GT3とGT3RSの性能の差は、数値上だけで判断できるものではなく、ポルシェのレースでこれまで学んできた技術を組み込んでいる。
リアウイングにはダイナミックなスワンネックタイプのステーが、GT3RSのフォルムをより美しく魅せている。
ただそれだけではない。
センターラジエーターが採用されていて、両サイドには可動式のフラップが配置されている。
これらの計算され尽くした空力システムで現行のGT3よりも約3倍ものダウンフォースを生み出し、あのヨルグ・ベルグマイスター氏をも唸らせる走りを魅せる。


今回の911 GT3RSは、初期ロットの中でWeissach Packageを付けることが出来たのはごく少数だった。
大きな特徴として、ボンネットやルーフはもちろんのことインテリアやエクステリアという、細部にまでカーボン素材を使うことによってさらなる軽量化を推進。
さらにはドアやリアウイングの軽量化も施されていて、よりレーシングな車へと進化した。

この洗練されたGT3RSに相応しいホイールは何なのか。

色褪せないヴィンテージデザイン

まずbondが厳選したホイールは、
フロントにHRE PERFORMANCE WHEELSの最新ホイール≪Vintage GT Series 501 GTM≫をセレクトした。
クラシカルなメッシュデザインかと思いきや、その奥にはディッシュデザインが施されている。
さらに往年のレーシングホイールを彷彿とさせるエアロディスクのようにせり出しており、“GT3RS”の名に相応しいデザインと機能性を持ち合わせたホイールだ。
耐久性はもちろんのこと、裏側まで極限に削って軽量化を図っている。
このデザイン性で1pcホイールなのだから美しいという言葉が似合う。

そしてリアホイールには≪Vintage Series 501 FMR-X≫をセレクト。
フロントホイールと同様の501系を合わせることによって前後異なるデザインのはずが、統一感がさらに増して引き締まりを感じさせる。
リアホイールへのこだわりはこれだけでは収まらない。
ピアスボルトも黒くすることで、フロントとの違和感を無くす要素になっていると同時に、センターロックアダプタのボルトまでも黒く仕上げた。
色だけのこだわりでは収まらず、リムをFLANGE LIPにすることでレーシングな印象だけではなく、カスタムとしてのかっこよさも際立たせている。

今回前後で異なるホイールデザインだがどちらも501系をセレクトした。
これは長い歴史を持ち、いくつものクラシックデザインを復刻させてきたHREの歴史があるからこそ、成し得る技と造形の美しさとも言えるだろう.

ポルシェの究極を求めて

市販だから、レーシングカーだからという境界線を超えて、速く、そしてかっこよく。
終わりが見えない“究極”という答えを探し求めて、これからも限界を超え、その“究極”に相応しいカスタムをこれからもbondは追い求めていく。

AMG GT Black Series P One Edition × MV Forged Wheels

AMG GT Black Series P One Edition × MV Forged Wheels

AMG GT究極のモデル

F1セーフティカーにも採用されているAMG GT究極サーキットモデル「ブラックシリーズ」。
そんなセーフティカーにも負けないド派手なボディカラーを身に纏ったこのモデルは「Project One Edition」。1000馬力越えのハイパースポーツカー「AMG One」を発注したVIP顧客のみに購入の権限が与えられたスペシャルモデルだ。

今主流のホイールの履き方

AMG GT Black Series P One Edition × MV Forged Wheels

今、最も注目され勢いに乗っているMV Forgedは今年、世界三大カスタムカーショーの「SEMAショー」にも前後異デザインホイールを装着したデモカーを複数台出展するなどし、注目を集めた。
F1やルマン、ラリーカーなどモータースポーツの歴史に名を残したレーシングカーを彷彿させる前後異デザインの履き方はとてもレーシー、且つクラシカルな印象を与える。
そのトレンドを取り入れた車両を製作するためにまずフロントには、PS-30FRというデザインをチョイスした。
今主流になりつつあるエアロディスクの進化系のようなデザインとなっている。

一件1pcのようなデザインだが、あえて3pcをチョイスすることによって更なる立体感を演出している。この外周のダクトは回転方向の有無が選択可能。
そして純正ホイール外周に入っていたペトロナスグリーンの差し色は、立体的に削られたセンターキャップ内側に変更し、純正ライクなイメージも忘れてはいない。

AMG GT Black Series P One Edition × MV Forged Wheels

こうなるとリアにどのようなデザインのホイール持って来れば難しいところだが、我々がチョイスしたのはよりシンプルなMV30。
MV30の派生系がフロントのPS-30FRといったところか。

AMG GT Black Series P One Edition × MV Forged Wheels

欲張り過ぎない重要さ

むやみやたらに前後異デザインのホイールを履かせればいいというわけではない。
P One Editionの最大の特徴とも言えるボディカラーは、グラデーションでシルバーから徐々にソリッドブラックに変化していきつつ大量のスリーポインテッドスターが現れ、リアホイールあたりで一番大きくなり、そしてまた後ろにいくにつれて小さくなり消えていく。
むしろ物足りなさを感じてしまいそうなフロントに複雑なデザインのホイールを使用し、リアにはあえてシンプルなデザインを選択する構図は数々の世界中のカスタムトレンドを目の当たりにし、経験がないと成立できない技である。

AMG GT Black Series P One Edition × MV Forged Wheels

Alfa Romeo Giulia GTAm × AL13 Wheels

世界限定500台

1965年に発表されたジュリア・スプリントGTAに敬意を表したモデル、ジュリアGTA/GTAm。GTAのAは「アレッジェリータ」(軽量)を、mは「マジョラータ」(拡大)を意味している。
今回、ベースとなった車両はより過激なGTAm。フロントエンドは全てドライカーボン製、ザウバーテクノロジーズとの共同開発によって生まれたサイドスカート、ポリカーボネート製のサイドおよびリアウィンドウに角度の調整可能なウイングも装着しているジュリアの究極モデルだ。

特別な車のための特別なホイール

伝統的なモデルのホイール選びはとても難しい。過去の栄光に敬意を表したモデルということを忘れず、ボンドグループとして新しいものに挑戦するー。そんな無理難題を具現化したのがカリフォルニア州アナハイムに拠点を置くAL13ホイール デザイン+テクニックだ。

このホイールは本来5穴用で5本スポークのデザインだがアルファロメオ往年の6本スポークに合わせるために特別に製作された。当然のことながらセダンで唯一センターロック機構を採用しているこの車に合うようにデータも計測し、ボルトホール周辺のデザインも変更されている。サイズは前後1インチずつアップし、フィットメントは指一本と入らない。

昨今の車は5穴が主流でボルトホール周辺のデザインにフォーカスするとどうしても6本スポークと相性が悪い。そのため6本スポークは元々純正で6穴を採用しているオフロード系SUVに装着したりと、どうしても逃げがちだ。全く違う角度からのアプローチで通常のメニューにはないこちら側の要望をメーカーに要求し、それに応えるAL13はさすがとしか言いようが無い。元々のR110のデザインを崩さず、尚且つ純正ホイールに近いイメージを保っているだけはなく、アメリカでは販売されていない車両なのにも関わらず、約一万キロ離れている国からのオーダーにも応えるAL13の姿勢は日頃からあらゆる顧客の要望に応えている証拠の裏付けでもある。

Lamborghini Countach LPI800-4 × ANRKY Wheels

スーパーカー

空前のスーパーカーブーム真っ只中に永遠の革命をもたらしたランボルギーニ・カウンタック。約50年前、カメラを持って釘付けになった人も少なく無いだろう。そんなスーパーカーブームの代表的なモデルが約50年の時を経てLamborghini Countach LPI800-4として現代に蘇った。

まず目を引くのが通常ラインアップ30色のボディカラーには無い「Bluhal(ブルーハル)」というマジョーラカラーでペイントされているボディ。これに掛かる費用は日本円で約700万円というから驚きだ。さらに約1100万円程するオプションのカーボンパーケージも当然の様に装着されている。全世界に112台限定の車をさらに特別にさせるのはアメリカの鍛造ホイールブランドANRKY。

ANRKY創設から親しいbond groupだからできたこと

最先端のホイール事情に詳しい人ならANRKYは一度は耳にしたことがあるだろう。競争の激しいアメリカの鍛造ホイール業界で10年以上も最前線を駆け抜け、そのデザイン性やホイールとしてのクオリティの高さから多くの有名ショップや違いが分かるハイエンドカスタマーから絶大な支持を得てきたブランドだ。現在の芸術品化のような削りを持ち合わせるアメリカ製鍛造ホイールブームの先駆けブランドと言っても過言ではない。そのANRKYから今月発表されたばかりの新作が「S2-X0」というホイール。当社はANRKY創設時代からとても良い関係で日本においての販売、マーケティングを任されているからこそ、このデザインは東京オートサロン2023にてワールドプレミアとなった。

McLaren 765LT × 1886 Forged Wheels

マクラーレンのスペシャルモデル、LT

765LTはベースとしている720Sを軽量化し、専用のエアロにより、720Sと比べ25%高いダウンフォースを生み出す。
今回の車両は車の性能だけではなく、ボディカラーも特別だ。その名も”Tokyo Cyan”。ボデイ形状といい、日本ならではのネオン街から駆け抜けてきたかのようなフューチャリスティックな雰囲気だ。

そんな美しいマクラーレンに装着するホイールはまだ2022年末、カリフォルニア州ロサンゼルスで誕生したばかりの”1886 Forged Wheels”。

アルミニウムにおける節目の年、1886年

原子番号13、原子量26.98の元素、アルミニウム。
鉄や銅と同じく非常に身近で実用的な金属でありながら、発見から約200年ほどしか経っていない金属である事は意外と知られていない。極めて活性が高い金属であるが故、自然界ではほとんど単体で存在する事はなく鉱石から取り出す必要がある。そんなアルミニウムの精錬方法が確立されたのが今回紹介するホイールブランドの名前の由来にもなっている1886年。
この年、アメリカの工学者チャールズ・マーティン・ホールとフランスの工学者ポール・エルーによってほぼ同時期に確立されたのが、現代の精錬方法にも近いホール・エルー法だ。これによりアルミニウムが一般人にも使えるほど広まり身の回りの工業製品は勿論、自動車用ホイールの代表的な素材となっている。

所謂アメリカ製鍛造ホイール「アメ鍛」だが、ご存知の通りアメリカ製鍛造ホイールはデザイン性の高さに置いて世界トップクラスである事は間違い無いだろう。これは世界中のハイエンドカスタマーやセレブたちが挙って自身の超高級車の足元に選ぶ事で証明されている。そんなアメリカ製鍛造ホイール業界だから当然競争も激しい。これまでも数多のホイールブランドが生まれては消え、本物だけが生き残ってきた業界。1886 Wheelsはどうか?実は1886 Wheelsの立ち上げメンバーは多くの有名アメリカ製鍛造ホイールブランドに過去在籍し、それらを全て軌道に乗せてきたスタッフなのだ。そんな本物を知っている彼らが作り出すホイール、素材には宇宙航空分野でも使用される高精度アルミニウム合金6061-T6を使い、世界最大手工作機械メーカーの一つハース・オートメーション製CNCマシニングセンタによって削り出される。新しいホイールブランドで新しいデザインなのに貫禄さえ感じるこの雰囲気は彼らが積んできた経験値がなせる技だろう。

特別なのは素材や加工、デザインだけでは無い、20 を超える独自のフィニッシュを用意しホイールのカスタマイズを極限までレベルアップさせる。ベーシックなソリッド仕上げからプレミアムでユニークなクリア仕上げまで、1886 Wheelsはあらゆるフィニッシュに対応可能だ。さらにすべてのフィニッシュは、アウター リップ、ホイール フェース センター、インナー バレル、さらにはハードウェア(ピアスボルト)にまで適用が可能。既製品の一般的なホイールとは異なり、1886 Wheelsはあなただけの特別なホイールを提供してくれる。

圧倒的なパワー、軽量化への執拗なこだわり、最適化されたエアロダイナミクス、MRの絶妙なバランス、サーキット重視のダイナミクス、0-100km 2.8秒、0-200km 7.0秒。
そんなハイパフォーマンスとアルミニウムを使った芸術品のコラボレーションはいかがだろうか。

Ferrari F8 Spider × HRE Wheels

ただ単に赤いフェラーリではない

フェラーリ定番のボディカラー、ロッソコルサ。
都内なら見ることも少なくない赤いフェラーリだが、ホイール、そして内装とのバランスを見た瞬間、只者では無いことがわかる。それもそのはず、フランク内のプレートには所狭しと選択されたオプションが記載されている。七宝焼に内外装のカーボンパーツはもちろん、レーシングシート、カーボンステアなど主要のオプションは当然といったところか。

同じ赤でもアルカンターラの赤い内装はレザーに比べ光沢がなく光を吸収するためワントーン明るみが落ち、外装のロッソコルサととても良く調和できている。通常全てアルカンターラだとレーシーすぎたり、物足りなさが出てしまう内装だが、そこにフェラーリらしい色気のある空間に一役買っているのは白いステッチや外側に白いラインと中央にはトリコロールのストライプが入ったレーシングシート。これらを全て含めたオプション金額は1000万にも及ぶ。

そんな特別な車両には

今回、そんな”ザ・フェラーリ”な仕様のF8 Spiderに履かせたホイールは鍛造ホイールの老舗、HRE wheelsのClassic 305。その名の通りClassicなフェラーリにClassicなホイールを持ってきた。クラシカルブームでディッシュホイールなど世界のホイールマーケットが加熱するこの頃、実は定番の5本スポークも増えてきている。奇抜なデザインなホイールと違って変えられる箇所も少ないただの5本スポークだからこそ選択が難しい。その最新の車に合うホイールはF40のホイールに取り入れたハヤシレーシングの5本スポークにルーツを持ち、流行に左右されないHREだからこそ実現できる。新車オーダー時のスペック、時代を超越した5スポーク、一過性ではない何年経ってもかっこいいスタイルというものが確立している完璧な一台と言えるだろう。

Mansory Range Rover SV Autobiography

あくまでここは日本

もしかすると今回の車両は車に詳しくない人が見れば一見、どこが改造されているのかわからないかもしれない。
さらに今回装着したのはワイドボディキットというから驚きだ。マンソリーのSNSをこまめにチェックしていれば、色が前後や左右でグラデーションになっていたり、4ドアのモデルが2ドアになっていたりと、この世のものとは思えない、レンダリングなのでは?とまで思ってしまいそうなものが多い。

そんな日本人のセンスからはかけ離れているメーカーのパーツを、我々が侍魂を吹き込むと上品でコンビニの買い物から冠婚葬祭までこなせる砂漠のロールスロイスに変身させた。派手な色や塗り分けに頼らなくても抜群のインパクトを引き立たせることができるのはさすがはマンソリーの品質。

ホイールもマンソリーではあまり見かけないSpider。しかしサイズはしっかり最大サイズの23インチを選択。あえてグロスブラック×ダイヤモンドカットのフィニッシュはどことなく純正感を演出する。もちろんチューナーコンプリートの証、キャリパーペイントも忘れてはいないが、ロゴ入れだけに留まらせてある。

細かなパーツもまさにド派手な中東仕様から正反対を行く。ボディ同色に塗られたパーツからうっすらと見えるカーボン目や、あえて”MANSORY”のロゴにも色を入れずに同色で仕上げられているリアパネル。派手な仕様では気づきにくい物の良さがさらに引き立つ。

Techart Taycan 4S

メーカーとして

テックアートはドイツから自動車製造者識別番号の発給を受けており、その立ち位置は自動車メーカーと同じだ。日本においてもコンプリートカーを手に入れる環境は整っている。

テックアート・タイカン4Sは、純正デザインをそっと引き立てるようなボディパーツとオリジナルホイール程度しか変更されていない。しかし、風洞実験施設を駆使して生まれるボディパーツは、そのどれも空力的に理にかなったものだ。
そんな控え目なボディパーツは、純正の性能をスポイルすることは絶対にあり得ないことを象徴している。この老舗チューナーは、内燃機関の行く末を案じながらも、そこに悲観することなど一切なく、今ではBEVの魅力を引き立たせることにも注力している。

改造=見た目だけではない

極限まで造形を研ぎ澄ましたかのような、5つのツインスポークが美しい鍛造ホイール「フォーミュラVI」のサイズは前後とも22インチ。ベースから最上級グレードのターボSまで装着可能となっている。
“テクニック”と“アート”を融合させる意味でのテックアート。機能一辺倒ではなく、かといって表層だけのドレスアップでもない。その双方を融合させるのに長けているのがテックアートだとすれば、それは決して内燃機関だけではなくBEVでも実現可能であることを、彼らはタイカンのプログラムで証明している。