禁足されながら、お届けします

皆様、こんばんは。

水曜日の夜、北京に着いて、まる2日間を経ちました。この2日間は部屋から一歩も出てません。というか出られないからです。住んでいる団地の決まりです。

現在の状況をざっくりご紹介させていただきます。部屋から出ないと、買い物はどうするなどの疑問は当然あります。

買い物リストを団地のスタッフに連絡して、週一回までは買ってくれます。つまり観察期間中には2回まで買ってくれます。買い物は部屋の外まで届けてくれて、ドアをノックして彼たちが去っていってから、僕たちが取りに行くというできるだけ顔合わせのないようなシステムです。ゴミ出しは毎日部屋の外に置いとければ、清掃スタッフが回収してくれます。軟禁そのものですね。また、毎日WECHATで体温報告も義務付けられて、14日間の観察が無事に終われば、初めて顔写真付きの団地出入りパスを発行くれて、自由に出入りができます。

またこの二日間は何かあったかといいますと、まず住んでいる団地のスタッフとの口論を話します。

帰ってきた翌日(木曜日)の朝一、スタッフから電話かかってきて、今からドアにA4の紙を貼りに行きますとの知らせ。どんな紙ですか?と聞いたら、日本から戻ってきたという居住者の情報を記入した紙を貼りに来ますと。湖北省じゃないことを周りの人に説明して、周りの住民に恐慌を起こさないためにやってます。僕はそれを聞いた瞬間、すぐ頭にきて、何それ、犯罪もしてないのに、人を2週間拘束して、貼らないとわからないのに、わざわざ貼って、逆に恐慌を起こすんじゃないのか?なんで人を区別するの?湖北省は今封鎖されて、人が出られるわけないでしょう?と反論してるんですが、向こうからは、拘束なんかしてません。自主的に部屋にいるんでしょうと、言いかえされてなどなど、かなりもめててもめて、最終的に僕からはあなたたちの行動はもちろん上司の指示を従っているのがわかるけど、でも絶対この行動を受け入れられないので、人として最低限の尊厳とメンツはあるから、絶対にドアにははるなぁよと、違うところに貼ってくれと下記の僕の名前と日本から戻ってきた情報を書いた紙を横の壁に貼られました。写真です。

日本では考えられない行動ですね。巨大都市の北京はこれから800万人(実はもっと多いといわれてます)が続々と戻ってくるといわれてますが、この800万人は多少状況が違うけれど、ほぼこれを経て、職場復帰を果たします。僕自身の状況を言いますと、一人で住んでいて、同じ団地に妻のおばさんも住んでいるので、買い物などもしてくれるし、比べたらかなり恵まれているほうですね。もっと一般的なのが一人で上京して、親戚もいなくて、友達いたとしても、同じ状況が多く、基本的にルームシェアという若者が多く、状況ははるかに難しいです。僕がこのベランダーもない部屋で2日間こもってて、頑張って調整はしてますが、やはり限界はあります。さすがに気分が悪くなります。外に行きたい、外の空気を吸いたくなりますね。残りの12日、毎日、毎日は大きな山です。

過去の1か月、ほぼすべての中国人がこのように我慢の我慢をして、乗り越えてきました。いろいろ不満を言いましたが、この時期は政府なりに努力しているのが事実ですし、団地のスタッフもこの一か月、4歳児の母親でありながら、一切休みなしで、対応しています。政府から庶民まですべて大きな犠牲を払っています。それを考えると、僕も頑張らないといけません。明日も頑張ります。

 

 

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